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越境するキャラクターの顔―コスプレにおける顔の考察

第28回定期交流会は、2022年11月12日にオンラインにて開催されました。金城学院大学の貝沼明華さんを講師にお迎え、「越境するキャラクターの顔―コスプレにおける顔の考察」について講演して頂きました。初めに、コスプレの定義や歴史、オタク文化の変遷、コスプレの現状分析などが背景として紹介されました。その後、コスプレにおけるキャラクター造形の重要性と、データベース消費によるコスプレの流行についての考察が提供されました。質疑応答では、コスプレの若者文化としての位置付けや、アニメ顔のデフォルメに関する興味深い議論が行われました。講演後は、参加者が二つのグループに分かれてさらに議論を交わしました。また、日本絵の顔の変遷からアニメの顔についての参加者からの考察も共有され、盛況のうちに交流会は終了しました。





 

第29回定期交流会が2023年2月12日にオンラインで開催されました。今回は東京女子大学の河原美彩子さんが講師として、「文化によってどう違う?顔と声による感情コミュニケーション」というテーマで研究を紹介しました。河原さんは、感情表出と感情認知の文化差に関する先行研究を紹介した後、日本とオランダにおける感情認知の差異と発達に伴う変化についての研究を発表しました。実験結果から、オランダ人は子供から大人まで顔による感情認知を重視し、日本人は5、6歳以降に声を重視する傾向があることが明らかになりました。今後は5歳未満の子供や高齢者を含む広範囲な対象者による実験を通して、同一文化内の個人差についてさらに研究を展開する予定です。質疑応答では、感情の文化差と個人差の比較、感情のコントロールや適応的な変化についての活発な議論が行われました。この議論は交流会の後半でも続き、参加者同士が自由にディスカッションを行い、情報交換が盛んに行われました。 

日本顔学会若手交流会では、顔に関連する多様なテーマを扱う講演が提供され、毎回活発なディスカッションが展開されています。顔研究に興味を持つ方々の間での交流を促し、知見を拡大し親睦を深める機会となっています。次回の若手交流会も楽しみです。 

 

(劉沫妤) 

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