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人の顔を対象としたディープフェイク生成・検出技術

第57回顔学オンラインサロン

「その映像に映っている顔、本当にあなたで間違いないですか?」

2024年5月14日(火)

話題提供者:山崎 俊彦(東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授)



顔学オンラインサロンも今回で57回目、5月14日は、山崎 俊彦先生 (東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授)に話題提供いただきました。

山崎先生は、ビックマルチメディアデータを用いたプレゼンテーションの印象解析・宣伝広告の魅力度、SNSの人気度予測や強化など、魅力工学の研究に携われています。今回は、その研究の中でも、昨今、社会問題にもなっている「人の顔」を中心としたディープフェイク技術についてご紹介いただき、ディープフェイクについての議論が盛り上がりました。機械学習や人工知能を用いて合成された映像や音声のことを指すとされるディープフェイク技術では、本物のように見える偽コンテンツが作成されるため、特殊効果やエンターテイメント分野での創造的に活用されるほか、悪用の事例も報告されています。

山崎先生の話題提供では、近年のAI、生成AIの飛躍的な技術進歩の状況、また、先生の研究室で取り組んでいらっしゃる研究成果について具体的な動画、画像を提示されながらご説明いただきました。著名人のインタビュー動画の中からフェイク動画を見つける問いや、有名ミュージシャンの声をモデルに生成AIで作られた音声コンテンツなど、見破ることが非常に困難なディープフェイク事例により、昨今の高精度な生成AI技術を体感することができ、生成AI、ディープフェイクへ理解が深まりました。さらに、昨今のフェイクポルノや政治・偽報道利用などへ悪用化されている事例もご紹介いただき、偽情報や不正利用につながる危険性、プライバシー、AIの信頼性や著作権などのさまざまな問題をはらんでいることを教示くださいました。

今後、生成AIの利用は不可欠な世の中になり、技術の発展とともに、使う側、受け側のリテラシー向上も必須であり、いかに自分の生活や業務に活かすかは、自身の十分な理解や内容検討が必要だと改めて考えさせられたサロンでした。


次回の顔学オンラインサロン(6月7日)は、参加者からモデルを募集し、顔学会会員の似顔絵作家の方々にオンラインで席描きの似顔絵を仕上げていく「Zoom席描き似顔絵、第2回似顔絵バトル」です。モデルさんと似顔絵作家の皆様の個性のぶつかり合いを実感でき、顔について改めてお考えいただく機会となると思います。

今回とはまた違ったテーマですが、こちらもたいへん興味深い内容になると思います。どうぞご参加ください。


記:村上泉子


 

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武庫川女子大学薬学部

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